前書き
この本を選んだのは、常に不安を抱えながら生きている自分を助けたいと思ったためです。
HSP気質もあり、様々なことが気になり、考えすぎる傾向があるため、
今の状況を改善できればと思った次第です。
同じような気持ちの方にはおすすめできる内容と思います。
著者
著者は精神科医の和田秀樹さん。
1960年生まれ大阪市育ち。
1985年に東京大学医学部を卒業。
東京大学医学部付属病院神経内科、老人科、神経内科にて研修。
国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、アメリカ、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、現在、国際医療福祉大学大学院教授、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長。
目次
本書の目次は以下になります。
はじめに~
第1章 不安と向き合うための10の基本
第2章 不安に引きずられない14の方法
第3章 平常心で生きる10の方法
付録 不安を力に変えるちょっとした習慣
おわりに~
要約
不安を解消する内容が、上記に沿って綴られていました。
その中でポイントをピックアップします。
1.物事にはいい面わるい面がある
長所は短所、短所は長所
全ての物事には二面性がある
聞いたことがあると思います。
例えば、消極的というのは慎重と言い換えることができ、ミスを最小限にできる能力を持っているということになります。
八方美人と揶揄される人はフレンドリーと言い換えることができ、社交性が高いと評価できます。
わるい部分ばかりに目を向けていると、気が沈んでいきます。
チャンスが巡ってきたときに、それに気づかず通り過ぎていってしまいます。
いい部分に視点を変えると、一見わるいと思って立ち止まっていたことに対しても、行動に繋がるきっかけになります。
物事のいい面を見る習慣をつけましょう。
2.テレビを観るとつらくなる
まず、テレビとは視聴者の不安を煽るニュースを取り上げがちです。
センセーショナルなニュースほど視聴率がいいからです。
中学生の自殺は大々的に取り上げる一方で、1日55人近く自殺する大人がいることについては触れられません。
中学生の自殺の方が視聴者が食いつくからです。
テレビで取り上げられるニュースは常にレアケース。
滅多に起きないことを理解し、煽られた不安に振り回されることのないよう気をつけましょう。
また、テレビはスポンサーに忖度するものです。
飲酒運転が話題に上がると、飲酒運転の厳罰化を主張するキャスターはいます。
しかし、飲酒を勧めるアルコール飲料のCMを規制するべきと主張するキャスターはいません。
テレビはスポンサーに忖度するメディアである、ということを頭に入れておきましょう。
3.確率が低いリスクを恐れていないか
リスクが現実になる確率はバラバラ。
確率の高いものから対処することが肝要です。
そんな不安を覚える瞬間があるかもしれません。
しかし、
2019年の殺人罪被害者数と日本総人口で計算すると、
殺人被害率は0.00007%
2019年の交通事故死者数と日本総人口で計算すると、
交通事故死率は0.0025%
数値的には実現確率がかなり低いことがわかります。
その他に、
癌になる確率は男性66.5%、女性50.2%(国立がん研究センターHPより)
失業率3.0%(2020年8月データ 総務省統計局HP)
リスクに関する数値的データは調べてみるとわかります。
この世のあらゆるリスクに対して過剰に不安を抱くのではなく、
一度、リスクの実現可能性を考慮した上で、
確率の高いものから対処していくことを心がけることが肝要です。
4.不安を抱えているだけでは状況は好転しない
不安は一生ゼロにはなりません。
不安があっても行動しましょう。
例えば、
好きな異性に告白しないと交際確率は0%
しかし告白すると、
OKの確率10%
お友達からの確率50%
時間をおいて急接近の確率10%
となる可能性があります。
行動することで、可能性が生まれます。
「案ずるより産むが易し」
「やってみればなんとかなる」
こんな感じでいいのです。
感想
まず、不安は一生なくなることはない、うまく不安と付き合うことが大切、ということを心に刻むことができました。
また、不安なことに対して、視点や考え方を変えることを、何かいい面や新しい発見がないか考えるようにしようと思いました。
個人的に2021年挑戦しようとしていることがあり、不安に感じていることがありましたが、
実現できたときのことを思い描くと、挑戦して良かったと思える自分を想像できました。
不安よりもワクワクが大きくなる感覚を味わうことができました。
そして、不安に思うこと、悩んでいること、恐れていることは大抵起こらないということも再認識できました。
不安を抱えながらも行動することで、可能性を、選択肢を増やしていく生き方が良さそうと思える内容でした。
不安と上手に生きていく手助けとなる作品と思います。
著者の他の書籍紹介
著者の和田秀樹さんの他の著書も併せて紹介します。
「感情的にならない気持ちの整理術」
「脳科学より心理学」
「医学部の大罪」
「悩み方の作法」
「40歳からの記憶術」
「一生ボケない脳をつくる77の習慣」
「テレビの大罪」
「感情的にならない本」
「受験は要領」
今後、読んでみたい作品がたくさんありました。
まとめ
「不安に負けない 気持ちの整理術」について紹介しました。
本書を読むことで、不安と上手に付き合うことができ、人生が楽になる、そういった効能があると思いました。
日々、様々な不安が襲いかかってきますが、それらの不安に振り回されることなく、自分の人生を能動的に謳歌できるよう努力していきましょう。
現場からは以上です!